飛騨市 T様邸 古民家再生事例

先祖から子供へ子供から孫へ、そして未来へ

受賞

  • 第27回
    住まいのリフォームコンクール
    【優秀賞】【増改築相談員奨励賞】
    (財)住宅リフォーム・紛争処理センター国土交通省
    住宅金融公庫
    都市基盤整備公団主催
  • 第18回
    中部北陸支部リフォームデザインコンテスト
    キッチン部門 【優秀賞】
    JERCO(般)日本増改築産業協会主催
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【築120年】
完工年月 平成21年6月
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「この家に住みたい」

移築後120年経つという、古民家です。改装・改築を何度か経験したこの家は、骨組みだけは傷をつけぬ様大切に部屋が作られていました。
「この家に住みたい」息子さんの奥様となられる方の一言が、ご夫婦の気持ちを決めました。この家を子へ孫へと住み継いでいけるようにしたい。そんなご相談から、始まった物語です。

大きな古民家ゆえの不便さ

新しい世帯を迎えるために、女性2人が使えるキッチンと若世帯の部屋が必要でした。古民家の造りを活かした仕上がりをご希望でした。大きな古民家ゆえに、家の中が暗く自然光が入りませんでした。断熱がされておらず、冬場の寒さが大きな問題でした。

先祖が残してくれた知恵と工夫、伝統技術がぎっしり詰まった我家、ご長男のご結婚を機にリフォームする事になりました。日本古来の文化的空間、床の間、仏間、書院、八畳二間続きの和室は、補修を施し当時の姿に復元しました。

玄関をくぐると右側にある八畳から十畳の二間続きの「出」と言う部屋があり冠婚葬祭には欠かせない生活の知恵とも言えるなくてはならない空間、囲炉裏は二間に一基ずつあるが接客用に一基のみ再現しました。

電気を中心にしたエネルギーに頼る現在の生活は古民家泣かせです。特に、キッチン、ダイニング、リビング、俗に言うLDKは電気、ガスに頼らざるを得ない、隣接する部屋、廊下等現状再現した部屋の材質、色等を損なう事無く便利さ、美しさ、楽しさを基本に施工しました。

Before


ダイニングとキッチンとの境目には、家を支える大切な厚鴨居と柱がありました。
厚鴨居の上に植物を切り抜いた板をはめ込むことでダイニングとキッチンを柔らかく区切り、景色を眺めることができないかわりに光とともに移ろう陰影を楽しんでいただく工夫としています。

Before


軒側の天井が低いのが、古民家の2階の特徴のひとつです。
低い部分は座るための場所、あるいは収納として空間を活用しました。

Before

ご夫婦の念願であった玄関の吹き抜け。
吹き抜けを見上げると、建具に切り抜かれた、流れる葉。
これまで天井を塞いでいた床板は、建具に生まれ変わりました。
美しい拭き色の壁、一枚板の床はそのままに活かし、
新旧を調和させ、味わいのあるおもてなしの空間となりました。


2階へあがる階段です。階段の洒落た手摺りが良い味を出しています。



リビングです。キッチンは対面式になっているので、家族と話しながら料理を楽しむことができます。


リビング全体です。襖はすりガラスのものにし、光はよく入るようにしました。


寝室は白を基調とした落ち着きのある空間となりました。


収納スペースも確保したので物で溢れかえることはもうありません。